皆様ご無沙汰しております。
4留大学生のめうにんげんといいます。
この記事は前回の函館本線(山線)の記事の続きです。
函館本線(山線)は廃止(余市~小樽も含め)するしかない
前回は函館本線の山線区間(長万部~余市~小樽)は廃線にするしかないという話をしました。
・・・・・・
さて────────────
(廃線賛成)
何でもかんでも廃止というわけではなく、並行在来線(JRが営業したがらない路線)でも
北陸本線なんかは全然、存続するべきです。
が────────────
北海道の各地にある使命を終えている路線はすぐにでも廃止にして
垂れ流す血(赤字)を最小限に抑えるべきでしょうよ。
以下、色々な論点について思ったことを書いていきます。北海道の事例を念頭においていますが、過疎化が進み鉄道が衰退している地域と概ね事情は重なっていると思います。
もくじ
赤字路線の廃止反対派ってフリーライダーですよね
(この記事は該当の方を悪く言っているわけではないですが、結果として赤字路線の‟受益者”は応分の費用を支払わずに利益を得ているので、フリーライダーと表現できます)
鉄道を使わないけど駅の近くに住んでいて地価の上昇やステータスを感じている人ってつまり、
‟フリーライダー” ですよね。
フリーライダーは応分の負担を負わないと不公平でしょう。
また、年に1階使うか使わないかなのに反対している趣味人(鉄道ファン)も負担を負うべきです。
赤字路線は税金で賄わず応分の負担を求めるべき。
地域住民
鉄道を残したかったら、北海道といった大きい単位の税金に頼るのではなく、市町村単位でなんとかさせるべきでしょうよ。
山線の記事で小樽市~長万部町住民が1人10000円毎年出せば地域に鉄道が残ると書いたけど、負担はごくわずかな利用者や鉄道ファンに転嫁するべきで、住民全体で鉄道維持の負担を分かち合うのはおかしいですね。
小樽市の10万人なんてほとんどが山線を使わないですし。
もっと他の事(新小樽の開発とか)に使いたいですよね。
鉄道ファン
鉄道ファンは函館本線だけ正規運賃(18きっぷや北海道東日本パスNG)を支払って乗ってくれますか?
いや、乗ってください。
18きっぷじゃなくて普通運賃で乗ってください。あと年2回は乗りに来てください。
まさか、
18きっぷか北海道東日本パスじゃないと乗りたくない、数年に1回くらいしか乗らない、なんて
さみしいこと言わないですよね?
ということですね。
地元だけじゃない、東京に住みながら廃線に反対している鉄道ファンもその覚悟を持つべきだ。
赤字路線の廃線に反対するっていうのはそういうことですよ。
その覚悟も無く廃止に反対するのはフリーライダーという自覚を持ってほしいです。
廃線反対派の自治体はもっと責任を
根室線の新得~富良野間なんてもう鉄道としての使命どころか公共交通機関の使命としても終わっている。(代行バスでさえ減便されて1日4本になった)
それなのに、根室線の沿線自治体は
JR北海道との協議すら長い間拒み続けていた。
少なくなった住民さえ利用していない事実を知りながら
自分たちは負担をせずJR北海道(ひいては国)の負担にフリーライドしようとする・・・
それにより、JR北海道(ひいては国)の経営資源を摩耗させた。
根室線の沿線自治体との交渉にかかる費用と、機会費用(※)をJR・国に払わせたのだ。
※富良野~新得をすぐに廃線にできれば
次の留萌線や、その次に花咲線や宗谷線の廃線交渉も始められたのだ
この結末しかないことをわかっていながらも
いたずらに時間を引き延ばした
富良野~新得間の自治体は、責任を感じるべきと思います。
赤字路線の現実
一度情緒を抜きにして、‟現実”を整理し共有しなければならない。
意見は色々あった方がいいが、現実は前提になければ、前提は現実でなければならない。
現実とは何か。
・寂れた地域でも「日常の足」としてほぼ使われていない。
・大赤字である。
・維持する=税金をつぎ込み続ける
・その額は徐々に膨れ上がっていく。
ということだ。
地方は車社会
地域住民が鉄道を利用して出かけようとすると
(鉄道は免許返納者の足 という論理を見かけるので高齢者を想定します)
- バスの時間に合わせて家を出て
- →バス停でバスを待って
- →バスに乗って
- →駅で降りて
- →電車を待って
- →電車に乗って
- →何駅か乗って
- →降りて
- →そこから目的地まで行く(自家用車は家に置いてきたのでバスとかタクシー)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
え、
ぬるっ…
今後は自動運転の技術も進んでいきますし、ますます鉄道は「地域の足」ではなくなるでしょう。
鉄道は使命を終えた
地方ではもう鉄道は時代にあってないですね。
鉄道は固定費が高いので、旅客を大量に運んでコストを下げる交通機関ですからね。
寂しく、歯がゆいですが、余市町はバス転換を合理的と認めるしかないですね😥
余談ですが、私は「使命を終えた」という表現が好きなんですよ。
時代や地域によって最適な交通手段は変わっていきますからね。
それまでの鉄道建設を必ずしも無駄ではなかったと認める一方、今の時代にはもう役割は終わっていると‟肩たたき”をする。
山線に限らず北海道の一部を除いた鉄道は
鉄道以外の代替手段ができ、鉄道の特長である大量輸送・貨物輸送が不要になった時点で使命を終えたんでしょうね。
赤字路線の先は暗い
衰退し人口の減った地方。トレンドは今もこれからも。
地方の鉄道は免許を持たない高校生を主な顧客としているんですが、高校生も卒業すれば北海道の「田舎」にほとんど残らず、東京や札幌に出ますからね。
しかもその流れは再生産され続ける。10年、20年──────
ローカル線はすぐ廃止したほうがいい
山線沿線の共和町の住民懇談会を見ていたら、
「2030年北海道新幹線開通だが、前倒ししてバス転換をしたい(それでJR北海道が函館線で毎年赤字を出している分をバス転換のお金にあてられるので)」(要約)
といった記述があった。
たしかに。山線は前倒し廃線するべきでしょう。山線はとっくに鉄道輸送の使命を終え、鉄道が最適な交通輸送ではなくなっているわけですからね。これ以上富を山線で流出させるべきではないですね。
また、JR北海道は単独維持困難区間の
- 花咲線
- 釧網線
- 石北線
- 滝川~富良野
- 岩見沢~苫小牧
についても、 すぐ、同時に廃線協議を始めるべきだと思います。
三セクにするべきではない
また
「鉄道として一旦残すと判断した自治体もあるが、残した後にバス転換になった場合は全部町で負担して鉄路の処理などをしなければならず、莫大な資金が必要となる。
現時点でバス転換で決定すれば撤去費用をJRに負担していただける。
長万部から小樽までをバス転換する方針で進めていきたい。」
という指摘があった。
この視点も重要ですね。三セクにする時は着地するときのことも考えないといけないんですよね。
すったもんだの末に第三セクター鉄道にして、その鉄道もいずれまた存廃の議論をする。そして廃止にする。
これは、いけない。
ぬるま湯の温度は下がっていくし、過疎化でお湯も減っていくんだ。
いずれは上がらなければならないのだ。
今上がるしかない。
ふるさと銀河線(池田~北見。国鉄の池北線を三セク化したもの)は、第三セクター化したのに20年と持たず廃線になってしまった。
自治体は余計に費用の負担を強いられた。三セク初期投資、運行、存廃議論、廃線にかかる費用で。
学校の設備や地域のバスにも投資できたかもしれない・・・
今鉄道を残しても遠からず存廃の議論が起こり、時間もお金も費やす。
今の使命は道路と車(+新幹線)にあります。そちらにお金を使うのがリーズナブルでしょう。
地方の切り捨てなのか?
それは
・
・
・
鉄坊主さん「鉄道が地域を見捨てたのではなく
地域が鉄道を見捨てた」
鉄道インフラを営利企業に任せるのはおかしい(国鉄のままがよかった)
営利企業だからどう、というより
現実に地域で過疎化の進行以上に鉄道からマイカーに利用が移転している。鉄道はほぼ終わっている、だから廃止への議論を進めていくべきだと思っています。
なお、国鉄が続いていたとしてもそこは変わりないでしょう。
国鉄末期に赤字路線はどんどん消えていってました。
北海道は国鉄のままがよかった?
そもそもjr北海道って鉄道建設・運輸施設整備支援機構、つまり国が株主なんですよね。(山線に関する自治体会議でJR北海道の担当者がはっきり言ってました)
北海道はJR東日本が維持するべきだった?
首都圏の路線の黒字で赤字の北海道路線を維持せよってことなんですけど、やっぱりそれが望ましいとは思えません。
青森県の大湊線とか津軽線はJR北海道の所有だったら存廃議論が起こっていただろうので
不公平な感じはある
環境にやさしい鉄道?
鉄道は環境にやさしいのでSDGsの観点から時代にあっているという意見を見ますが、あまりにも利用客が少なくても環境にやさしいんでしょうかね。
(そもそも、環境を引き合いに出す人は本当に環境問題の観点から鉄道の存続を願っているというよりは、鉄道の存続を願っている人が環境を利用しているのでは。環境団体が鉄路の存続を望んでいる話を聞いたことがないですし)
国防に役立つ?
軍事は詳しくないんですけど
ロシアと戦争になった時にJR北海道の自衛官専用臨時特急で運ぶってことですかね🤔(車内の緊張感凄そう)
もし、国境に近い街への便を図るという意味なら
もう鉄道の使命は終わっているのはここまでで確認済み…
根室線(花咲線)でも同じような主張があるだろう。北方領土へのアクセスとか。
でもアクセス手段が必要なら(費用対効果があうのなら)高速道路がリーズナブルです。いざという時自衛官や物資を運べるのも鉄道より道路の方が柔軟なのではないでしょうか。
国防のため鉄道を残しておく必要は薄いでしょう。鉄道を維持するお金で自衛官の待遇をよくした方が国防には役立つかと思います
公共交通は赤字でも維持するべき?
うーん
赤字だから撤退するのはおかしい、ということじゃなくて
バスと鉄道のどっちがその地域にとって‟最適”な交通機関か、という視点で考えるべきでしょう。
現に廃線の協議にのぼっている路線は「凄まじい赤字」「地域に見捨てられてほとんど利用者がいない」路線ばかりです。
例:函館線(山線)、根室線、留萌線など
これらの地域にとってはバスの方が”最適”だと言えませんか
ほぼ利用者がいない路線を税金で維持する大義はありますか
道路が税金で維持されるのに鉄路の維持が事業者負担なのはおかしい?
いや、おかしくはないでしょう。
現実問題、北海道の主要な道路が維持されなかったら網走や中標津には人が住めなくなってしまいます。
が、釧網線や留萌線が廃止になっても人々の生活にはほとんど影響しません。
そんな利用者も影響も非常に小さい鉄道の維持に、大きな税金を課して投入する大義はないと私は思います。
道路と鉄道は道路の方が費用が小さいはず。鉄道の方が費用は大きい。道路を優先するのはリーズナブルです。
まあこれは直感的な話なのですが。
これからの鉄道会社はどうしたら?(鉄道とマーケティング)
アメリカもモータリゼーションで鉄道が衰退したんですよ。
それに対するアメリカの鉄道会社の対応は失敗例としてマーケティングの教科書に載せられている。
どういうことかというと、アメリカの鉄道会社は自社の業務を鉄道を運行することだと考えてしまった。
だから鉄道に固執し、時代の流れに乗れずにすたれてしまった。
鉄道会社にとって鉄道は手段に過ぎない。目的は旅客を運ぶこと。
だから、早いうちに新しくバスなどの事業に転換していたら、鉄道で培ったノウハウや組織を用いて、バス会社として生き残れたかもしれない。
失敗するかもしれないが、鉄道に拘り続けるよりはそうするべきだった。
また、自社の技術を主語にして、技術を転用して生き残る道もあったかもしれない。(富士フイルムみたいにね)
JR北海道もその時期にあるでしょう。JR北海道は鉄道に拘る必要があるのか?
旅客の輸送を目的と据えるか、その技術を転用して生き残りを考えるターンではありませんか。
市町村合併
最後に鉄道と関係ない余談ですが、市町村合併も廃線同様に進めるべきではないでしょうか。
山線自治体は小樽と倶知安と長万部を中心に再編するべきではないですか。
多いので…
・・・・・・
JR北海道もJR西も、赤字路線の廃線協議を今すぐ始めるべき
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・・・・・・
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