函館本線(山線)は廃止(余市~小樽も含め)するしかない

 

 

 

 

道民は黙っていられません

 

 

国鉄が…あなたの鉄道になります

 

 

めうにんげんダイアリーへようこそ!

こんばんは!

 

 

 

今日は函館本線山線(長万部~小樽)と呼ばれる区間の存廃について書きます。

 

先日、この区間の大半(長万部~余市)の廃止が決まりました。

残った余市~小樽は調整が続きます。

 

この記事は山線(長万部~余市~小樽)の存廃の考察なんですが、長万部~余市の廃線&バス転換は決定したのでちょっと時代遅れですね

 

実はこの記事、昨年夏に北海道旅行をした時に待ち時間を利用してほとんど書いていたんですが、推敲(手直しして記事を完成させる)が面倒くさくて放置してしまっていた。

そのうちに廃線も決まってしまったし、このタイミングで急いで出した、というわけです🙂

期末試験の勉強はどうしたと思われるかもしれないが、息抜きということで!投稿し終えたら再開すンだわ😶‍🌫️

 

では、開始はじめよう!

 

 

函館線(山線)の廃線問題について

 

函館本線の小樽から先は、室蘭線が海線と呼ばれることの対比で

山線とよばれている。

 

 

以下、筆者が夏に乗った時の写真を載せておくぜ

 

 

小樽駅

 

 

余市川

 

 

倶知安駅。新幹線の駅ができる予定。このホームは今は使われていないらしい

 

 

昆布駅

 

 

長万部駅。新幹線の駅ができる予定

 

 

 

山線は今、北海道新幹線の開通と引き換えに廃線になるのか、それとも地元で第三セクターとして残していくのかの岐路にある…あった。

(前述の通り、長万部~余市は廃止が決まった)

 

函館線の札幌~小樽は多くの快速や普通が行き交う一方

小樽から先は閑散としていて、その名の通り山の中を通っていく路線である。

 

いわゆるローカル線ですね

 

山線は全線第三セクターにした場合毎年20億円以上の赤字が推計されている。

(自治体の会議で使用される資料「函館線(長万部・小樽間)の現状について」より)

 

 

 

小樽から乗って、倶知安までは地域の足としての「普通の利用」が感じられました(特に余市🙂)

倶知安~長万部(1両編成)はほとんど鉄道ファンによる通し利用だった…

 

 

 

山線自治体の動向

 

山線沿線の自治体は

 

  • 長万部町
  • 黒松内町
  • 蘭越町
  • ニセコ町
  • 倶知安町
  • 共和町
  • 仁木町
  • 余市町
  • 小樽市

 

小樽市以外は人口10000人いるかいないかの自治体で、毎年20億円を払って維持するのは大変な負担になるだろう。

 

 

小樽市は人口10万人なので、

他の8自治体と合わせて人口20万人だとすると、

超単純計算で20億/20万人=10000円/1人 の負担が毎年必要になりますね

 

 

 

 

小樽市・倶知安町・長万部町はほとんど使われない在来線を手放し、便利な新幹線で各地と繋がることを喜んでおり、在来線の維持は望んでいない。

 

その他多くの自治体も在来線の維持のための負担は望んでいないようだ。

便利な新幹線駅に車でアクセスできればいいよね…

 

この区間の存続を希望と表明しているのはニセコ町と余市町だけだ。

 

ただ、ニセコ町は、スキー客や観光客を運ぶために鉄道が望ましいと言っているが、そもそも札幌や新千歳空港から小樽で乗り継いでニセコにスキーに行く人はほとんどいないのではなかろうか?

スキー道具かさばるし、山線自体が不便すぎる。

高速バスとか、車でニセコにアクセスするんじゃないですか。ほとんどニセコアクセスに山線は使われてないでしょうし、新幹線倶知安駅からのアクセスのほうが断然便利だ。ニセコ町の立場は駆け引きみたいなところがあると考えた。

(これは、留萌線の部分存続を沼田町が望んでいることに対する、深川市と秩父別町の行動と似ている)

 

 

余市と山線

 

唯一真剣に山線、とりわけ小樽〜余市を望んでいるのが余市町だ。

 

確かに、余市は「普通の利用」があった。

余市町にとって山線は(地方ローカル線にありがちな)高校生の利用だけでなく、ある程度は地域の足だった。JR北海道の特急が止まらない駅としては異例だろう。

 

鉄路が生きている(しかも小樽や札幌まで)のは余市町の大きな強みだ。

 

 

 

・・・・・・

 

 

といっても、余市駅はJR北海道のローカル駅 だ。

函館線のほとんどの列車が小樽でぶつぎりなので、小樽から先は余市も含めて1時間に1本1両編成非電化と最小限のダイヤだ。それで問題は起きていないのだ。

 

 

利用者は多いとはいえ、バスでもまかなえる試算も出ている。(これも自治体資料より)

 

例えなんですが、淡路島って鉄道が通ってないんですよね。私が以前18時台の淡路島発の舞子・三宮行きバスに乗った時は、補助席を全て使って限界ギリギリで運転しているほどの需要がありました。

でも、淡路島に鉄道を通したら大赤字でしょう。それでもなんとか運べているんですから。

 

 

JR北海道が太っ腹に余市まで残せばいい!これを機に電化してしまえ🐳

私もそれが通れば良いと思う。しかしJR北海道は赤字に喘いでいて、小樽〜余市という結構長い区間を余市駅の1000人くらいのために残すのは割に合わないのだ。

これは神鉄粟生線が、それなりの規模のある三木や小野まで路線を維持させていたら結局は赤字を解消し得ない。だから大鉈をふるしかない状況と似ていますね。

JR北海道は余市まで電化はできないし、これから先乗客は減る一方の小樽と余市の間だけ気動車を走らせる。なんと効率の悪い。JRは余市も含めて廃止にしたがっているのは当然ですね。

 

 

有珠山噴火で室蘭線が通れなくなった時のためのバックアップ、という話もあるんですが毎年の赤字が大きすぎて現実的ではないですね。(この話は貨物を主語にしているが、隠された主語は山線であると感じます)

 

 

小樽~余市のみ第三セクター化も毎年5億円の赤字が出るので難しいでしょう。

 

余市以南の廃止により乗客はいっそう減少し

運賃が高くなるので鉄道は抵抗感を持たれます。

 

 

また、小樽〜余市って半分以上小樽市なんですよね。途中に小樽市の駅が2つあるが、どちらも非常に利用者は少なく、小樽市は在来線の維持にお金を出すことを望んでいない。これが余市にとって痛い。

小樽が資金を出さない場合、余市だけで維持はできない。

存続派は余市しかいないので、受益者の余市が多額の負担を行う必要があるのが苦しい。

 

 

札幌はまだ発展の余地を感じるんですが、余市までは残っていないだろう。余市の前にできる予定の新小樽とかの開発が先で、余市に手番は来ないだろう。

 

結論

 

北海道新幹線開通&山線廃止は、沿線自治体の多くに喜ばれるだろう。

しかし、余市だけは割を食う形だ。オールWinとはいかない。

北海道の鉄道史において、ニニウ駅が実現しなかったような悲劇的な逸話のひとつとなるだろう。

 

 

参考

 

・「函館線(長万部・小樽間)の現状について」

 

自治体の会議で使用された資料。見やすく理想的な資料。

参考 令和3年度町政懇談会の開催結果について共和町

↑ここから見られます。

 

 

関連記事

 

・使命を終えた鉄道路線はもっとバス転換するべき記事(この記事の続き)

赤字路線の廃止賛成です。地方ローカル線はもっと廃止するべき

 

 

・山線通しで乗った時の記事

【山線乗車記】 函館線で札幌→函館を普通列車のみで乗り通す(北海道東日本パス5日目)

 

・余市に行った時の記事

【北海道東日本パス4日目】余市川温泉・小樽・札幌

 

 

 

 

鉄道が地域を見捨てたのではなく

地域が鉄道を見捨てた。

 

Youtuberの鐵坊主先生

 

・・・・・・

 

 

今日の授業は終わり!

また来てね!

 

 

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