meu_ningen
僕は同人音楽が大好きなんですよ。ぉこランチ様という同人音楽電波ソングのグループがあるんですが、今日の深夜になんか突然ぉこランチ様の名曲「とっておきの恋がしたい」の歌詞について永遠語りだしてしまい、これはもうブログの記事にするべきだろう。と思ったため、こうして僕は記事を描いているのだ。
はじめようか?
総論
僕は最初に総論をする。歌詞に一貫したテーマは、「赤ずきんちゃん」の「オオカミ」くん向きの、初々しくてひたむきな想いである。幻想的で、または夜の神秘さを存分に表現した名曲である。
とっておきの恋がしたい
アルバム:ぉこランチ
歌:がきコ 作詞:後方一気 作編曲:task
迷い込んだ夢は いつも 隣に君がいて
これは夢なのか現実なのか?夢うつつ、夜が朧めいて感じるような印象を聴き手に与え、楽曲がスタートする。
少女の想いの強さ、または運命をほのめかす。
やさしく見つめられたら 魔法をかけられたみたい
幻想的な歌詞が続く。
顔が近づけば 君は オオカミみたいになる?
満月の夜 私は 甘い甘いストロベリー
満月の夜、Twitterでこの歌詞についてつぶやき出したら止まらなくなったのがこの記事の始まりでした。
これすごい素敵な歌詞ですよね。
この歌詞よりエモくてちょっとエロい、甘酸っぱくてそれでいておとぎ話ちっくなステキ歌詞があるでしょうか。普通に歌詞を考えた後方一気先生は「最強」だと思います。
どういうことか?
オオカミっていうのは、男はみんなオオカミ~みたいな文脈で使われるただの”ケダモノ”の比喩じゃない(それも掛詞になってるんですが)。おとぎ話で、オオカミに食べられるのは赤ずきんちゃんだ。
この曲は暗に赤ずきんちゃんの童話を背景として借りているのだと思う。これは和歌の縁語の技法に近く、この曲の歌詞を直接赤ずきんちゃんという言葉を使わずとも、おとぎ話の雰囲気を醸し出す。より深みにいざなっている。僕は作詞の技法を専門的に学んだわけではないが、多分そういう技法だと思います。和歌の技法を存分に詰め込んだ名歌詞だと思います。
あとオオカミくんと、甘い甘いストロベリー(赤ずきんちゃん)の対比も魔術的に美しい。
ストロベリーは動けないです。無抵抗でされるがままだ。しかも、わざわざあまあまにしたからそりゃもうおいしくいただけるだけだ。あとはよしなに食べられるだけかも。って感じで。
なんで無抵抗かって言ったら、「魔法」にかかっているから と、オオカミくんに対する好意・信頼・強引さの受け入れ を象徴しているわけですね。
恋人になぁれ 届いたらいいな
夢から現実に。でもどこか夢のような歌詞は続く。赤ずきんちゃんは、羽のような儚い想いを持つ。
目の前の 秘密のドア 開けよう
小さな勇気を振り絞る。
一歩踏み出せば 伝説に変わるの
この歌詞も大好きだ。
“伝説に変わるの”っていうのは、
某ゲームの
「ニンゲンよ
きみにであえてよかった
“さらばだ”」
に、通ずるところがある。
どういうことか、というと、
スイカ割りの如く一刀両断で場面を切り替える爽快感あふれる歌詞なんですよね。
バスケットには 夢と希望つめて
バスケット、という言葉も絶好ですね。赤ずきんちゃんなので、バスケットを持ってるわけですね。
バスケット自体が「儚い」んですよ。陳腐な言い方だがバスケットは女子力が高すぎる。バスケットは素朴だが、それが似合う女性はなかなかいない。
バスケットに詰めるのはサンドイッチとかお花とかそういう「儚げ」アイテムなので、夢と希望を詰めるというのがジャストミートしますね。なんて素敵な歌詞。
とっておきの恋がしたい 君と
いつまでも離さない愛で
こっち向いて笑って
溶けちゃうほど 抱きしめて
サビ。赤ずきんちゃんの等身大の想いが曲とともに爆発する。
アニメのOPなら走り出しながらいろんなキャラクターが出てきそうだ。
とっておきの恋がしたい 君と
流れてく星に願うよ
なぜかしら 大好きな気持ち
また生まれて咲いてる
いとおしい歌詞ですね。流星に祈る少女はこの曲全体の背景の満月の夜空を想起させますね。
ここから2番に。
退屈な夜は いつも 君の手思い出す
偶然触れた瞬間 ドキッと胸が高鳴る
「赤ずきんちゃん」の初々しさと、「オオカミ」くんへの愛情と、二人の関係性をいっぺんに表現した一石三鳥の歌詞ですね。 勉強机でつまらない宿題をやってるときに、ふと夜空を見上げて思い出す感じが容易に想起されますね。
「大好き」って言葉 すぐに笑顔のシャワーにして
溢れる気持ち まとめて 全部全部伝えたい
少女の止められない健気な想い(「大好き」)を、日本語の秘術を尽くして最大限表現した名歌詞。
君の迷路には ゴールは無いから
いつまでも 遠回りをしたいよ
赤ずきんちゃんのオオカミくんへのぞっこんを、詩的に表現。
色づく果実は 少しすっぱいけど
愛のシロップ かけてめしあがれ
すごく上品でエロティックな歌詞だと思います。
めしあがれ、なのは彼女は赤ずきんちゃんなので。1番と違って、ここではオオカミくんに「食べられる」ことよりも「愛のシロップ」を求めていることがわかる。そのため、すっぱ甘いハートが表現されている。
とっておきの恋がしたい だけど
意地悪な恋も いいかも?
じゃれ合って無敵の
恋をしたいよ二人で
一番のサビと同じで、一気に想いを爆発させていく感じ。意地悪な恋もいいかも?は、世界に少しだけ波紋を投げかける意味。先ほども申したが、2番はすっぱ甘いハートを表現しているのでな。
とっておきの恋がしたい ずっと
変わらない気持ちのままで
カラフルな キャンディのように
色々な恋させて
ようするに、
あ~~~~~~あ!
人生が5回ぐらいあったらなあ!
そしたらあたし
5回とも違う街に生まれて
5回とも違うものお腹いっぱい食べて
5回とも違う仕事して…
それで
5回とも…
同じ人を好きになる
ということですね。
とっておきの恋がしたい 君と
いつまでも離さないで愛で
こっち向いて笑って
溶けちゃうほど 抱きしめて
とっておきの恋がしたい 君と
流れてく星に願うよ
なぜかしら 大好きな気持ち
また生まれて咲いてる
ラスサビ。(1番のサビとおなじ)一貫した幻想的な雰囲気のまま、走る。
作詞の後方一気さんはおとぎ話だとか、(少女の)「魔法」だとか、そういうテーマを歌詞に落とし込むのが本当にうまいですよね。
あと…曲(メロディ)もすごくエモくて素敵で、歌っているがきコさんもすごくかわいいんですよね。これは同人電波曲の一つの到達点、じゃないかな?僕はミステリアスで健気で儚い曲が大好きなので。
今回、Vol1ということにします。また続きをやりたいです。
歌詞全部引用しました…すみません!問題があったら連絡をくだされば。
リンク
参考 ぉこランチぉこランチ